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回想ディスコ
第3章 「正弘の場合」

ニヤニヤ笑う女の顔を睨みつけながらジントニックを一気に飲み干したところで
ホールが真っ暗になった。
きらめくミラーボールの光が女の顔に、オレの顔に、
当たっては通り過ぎていく。
敵対し合っているかのようなオレたち2人の間に割って入ってきたのが
見知らぬ男だった。

「あの・・チークのお相手お願いします!」

男はその場にひざまずいて、まるで女が目を潤ませてる時に似た顔つきで
シャネちゃんを見上げている。
その眼差しは、男のオレから見てもけなげでかわいらしかった。

「私でいいの?」

男の手を取りながらシャネちゃんは
その言葉とは裏腹の、まるで謙虚さを感じないツラで男によし、と合図をした。
まるで犬だな・・


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