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誘惑のサンタクロース
第3章 ☆☆☆
「驚いた?涙止まってる」
綺麗に笑い、そんなことを言う。
驚くに決まってる。
彼女にやれって言われたの?
だからクリスマスにトナカイの格好なの?
混乱しまくるわたしに
お兄さんが白い箱を渡してきた。
「メリークリスマス黒ちゃん、
おれの作ったケーキ食べて欲しくて
今日黒ちゃんを呼んだんだ」
お兄さんの作ったケーキ?
「おれね、パティシエなんだ。
今日はすっごく忙しくて
こんな時間になっちゃってごめんね」
ええええぇぇぇぇ!?