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第17章 俺と杏奈の関係　蒼汰SIDE

出来ない…好きでもない女とキスなんて。


フェラもクンニも…気持ち悪い。


セックス自体は快感を得る為だけに必要としてたものの、体の快感は得られても心の快感は全く得る事が出来なかった。


俺の体は、数年前の後悔でガチガチに縛られていて。


もう二度と、人を心から愛する事が出来ない、愛する資格がない…そう思っていた。


それなのに。


絶望に満ちてた時に出会った…杏奈。


助けた末に入った、そういう事をする所。


美咲とラブホに来てる


あの時どうしてそう思ったのか分からない。


愚かな勘違いが、俺達の関係を生み出した。


…いや、最終的に生み出したのは俺か？


あの時の強烈すぎる快楽が忘れられなかった。


心も体も凄ぇ満たされた。


名前も住所も知らなくて、勝手な勘違いでめちゃくちゃにして、下手したら警察行き、刑務所行きでもっと言えば妊娠させてたかもしれない女。


素性も知らないのに体の相性は抜群で。


他の女では出来なかった事が杏奈とでは出来た。


また抱きたい…


杏奈の面影を、心のどこかで探してた。


顔はばっちり覚えてた。


あのラブホ街の最寄り駅は通学時に通る。


私服着てたけど明らかに高校生だったから…どこの高校に通っていようがこの電車は利用していて、あの駅から乗ってくるだろう。


そう思い、上京してからは、毎朝その駅に着く度軽く探していた。