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第22章 Request Story♡ バレンタインデー

｢片瀬(かたせ)遥です。受付嬢してまーす！
年は聞かないでねっ｣


｢J大4年吉岡美咲ですっ｣


｢J大2年香坂杏奈です｣


｢え、杏奈ちゃん同じ大学なんだっ｣


あ、そっか美咲さんはあたしの事知らないのか。


｢はい！美咲さんに会えて本当に嬉しいです｣


本当に…本当に！


約1年前まで電車でほとんど毎日会ってたけど！


そこから運ばれてきたスイーツを食べながら、お互いの恋愛事情を話し合った。


そして。


｢そうだよ！
今日教えるやつ、ほんとやばいんだからー！｣


話は自然と、バレンタインの話に。


｢麻友、ほんと恐ろしい事言うからなぁ…
聞いちゃっていいのかな｣


｢ちょっとぉ！どういう意味よーっ！？
とりあえず聞くだけ聞いて！
聞いたら絶対納得するからっ｣


ハル姉の言う通り…麻友の突拍子のなさはあたし達の中でかなり有名だ。


でも、ときどき恐ろしい事を言うんだけど、その内容が実は結構面白くて、皆一緒にやっちゃうんだよね。


｢教えて教えてっ｣


美咲さんが目をキラキラさせながら麻友に言う。


何この子…もう全てが可愛い！


この可愛さ、あたしも見習わなきゃ。


そして。


翔平そっくりな笑顔を浮かべて言った麻友の案に


｢…｣


あたし達は驚いて顔を見合わせた。