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第29章 素直な気持ち 雫SIDE

だから、今なら…答えてくれる？


今まで、どうしてたのか…


何があったのか…


｢…瑞季｣


｢ん…？｣


｢あたしに、話して。今まであった事｣










瑞季は、全て話してくれた。


あたしと瑞季が、瑞季の家に入って行くのを西野先生に見られていて、写真を撮られて脅された事。


｢ヨリを戻そう｣


と言われ、断ると写真を使って脅された事。


空き講義室から2人で出てきたのは、西野先生に連れ込まれてセックスを強要され、講義室から追い出したのをたまたま見られていたからだという事。


西野先生と付き合っていた時も、噂されてた時も、一度もこの部屋にあたし以外の女を入れた事がない事。


あたしを守る為に、何も言わずあたしと距離を置いた事。


それでもあたしが何度も来てくれて、理由が言えなくて突っぱねてたけど、嬉しかった事。


それでもキツく当たって、抱いて、冷たく接してしまった事を後悔してる事。


西野先生とのいざこざがある間、あたしに他の男が近付かないように、プロポーズと共に指輪を渡した事…


どうしてもあたしを諦められなくて、何としてでもあたしと付き合い続けたくて、その方法を探し続けてくれた事。


そんな時、西野先生と理事長の関係に気付き、チャンスだと思った事。


早くあたしを自分だけのものにしたい事…