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want to be ...
第7章 解…消?
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「美咲と一緒に大樹さんに会いに東京来てて、
美咲は大樹さんと愛し合うから俺邪魔じゃん?
この隣の部屋から追い出されてとりあえず
電車乗って…全く分からない渋谷さまよってた。
…泣きながら」
「俺自身、気が滅入ってたんだろうな。
あの時しんどいことがいろいろ重なってたんだよ。
美咲は俺のものじゃないんだって実感した途端、
目の前が真っ暗になって。
あ、俺誰にも必要とされてないなって」
「涙が止まらなくて、気付いたらラブホ街にいて…。
何かいろいろどうでもよくなった。
ラブホ街出たら川に飛び込んで死んでしまおうか、
いないだろうけど、1人でいる女いたら
ラブホ連れ込んで朝まで犯してやろうか…
そんなこと考えてる時に聞こえたのが
杏奈…お前の、助けてって声」
嘘…死のうとしてたなんて。
そういえば、今更だけど不思議だよね。
どうしてあんなところに1人でいたのか。
どうして見ず知らずのあたしを助けてくれたのか。
でもどうして死にたいなんて思ったの?
そんな考えになっちゃうの?
自信なくなっちゃうのかな…自分に。
「お前の声が、やけに俺の頭に響いた。
気付いたら身体が動いてて探してて、助けてた。
どうしてかは分からない…そんな衝動に駆られたのも
自ら進んで誰かを助けようとしたのもその時初めてで」
「何か最後に人の役に立ちたいとでも思ったんかな?俺。
あの時ほんとに気が滅入ってたから本能だとは思うけど…
それで、お前を助けて改めてお前の顔見たらさ、
…そっくりだったんだ、美咲に」
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