この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あの店に彼がいるそうです
第9章 俺は戦力外ですか
呼ばれてきた訳ではないのに手配が進んでいるのだから恐いわよね、蓮花は従兄弟が出て行った壁を見つめる。
木箱の中から一番細い鞭を取り出して、慣れた動作で撓らせる。
軽くていいわね、コレ。
コツコツとヒールを鳴らして部屋を歩く。
椅子に腰かけて、鞭を床に叩きつけた。
バチンッ。
密閉空間に木霊する。
ヒュッ。
振り上げる。
バチンッ。
叩き付ける。
蓮花は瞬きもせずに鞭を眼で追いかけた。
愛、か。
あの鵜亥と連絡とれるような男だったかしら。
ビチッ。
勢いを弱める。
シエラに来たのは三か月前のボブ男よね。
ナルシスト体質かと思ってれば頭脳派の中々厄介な男になっちゃってさ。
ズズ。
鞭を床に這わせる。
左手に持ち替えてぶんぶん回す。
空気が切れるような音が心地いい。
春哉が頼むことなんて情報だけ。
綺麗な男を痛めつけるのが大好きな歪んだ性癖の従姉妹のためにこんな拷問部屋まで作っちゃってさ。
一か月前だったかな。
雅に楯突いた新人四人がクビになった時も遊ばせてもらったわね。
ま、捨てられるような奴等なんて楽しくないけど。
その点、愛なら期待できそうね。
今回は№に入ったみたいだし、顔は傷つけられないけど。
あの澄ました顔は雅以上に気に食わない。
泣き顔なら少しは可愛くなるかしら。
鞭の柄に舌を這わせる。
ぬらりと。
先端に向かって。
薄暗い部屋の中で。
先端を食むように口づけ、机にもたれかかった。
瑞希の件ははぐらかされてしまったわ。
長い睫毛の隙間から天井を見上げる。
あいつの雅好きはなんとかならないかしら。
思えば秋倉の元から拾って来た時から雅だけに甘かった。
あんまりに可愛いから手をだそうとしたら家に入らせてもらえなかったのよね。
シュッ。
バチンッ。
むかついたからあの頃の春哉の家をめちゃくちゃにしたっけ。
四千万くらい賠償請求されたけど、もう時効よね。
首筋を撫でる。
イヤリングが指に当たった。
忘れてた。
外さなきゃね。
抵抗されて耳ごと千切られたら堪らないし。
机に一対のイヤリングを転がす。
誰だっけ。
一番抵抗したあの男は。
もうずいぶん前の話だから、思い出せない。
遅いわね。
今回は酔ってるから、気が短いのよ。
春哉。
木箱の中から一番細い鞭を取り出して、慣れた動作で撓らせる。
軽くていいわね、コレ。
コツコツとヒールを鳴らして部屋を歩く。
椅子に腰かけて、鞭を床に叩きつけた。
バチンッ。
密閉空間に木霊する。
ヒュッ。
振り上げる。
バチンッ。
叩き付ける。
蓮花は瞬きもせずに鞭を眼で追いかけた。
愛、か。
あの鵜亥と連絡とれるような男だったかしら。
ビチッ。
勢いを弱める。
シエラに来たのは三か月前のボブ男よね。
ナルシスト体質かと思ってれば頭脳派の中々厄介な男になっちゃってさ。
ズズ。
鞭を床に這わせる。
左手に持ち替えてぶんぶん回す。
空気が切れるような音が心地いい。
春哉が頼むことなんて情報だけ。
綺麗な男を痛めつけるのが大好きな歪んだ性癖の従姉妹のためにこんな拷問部屋まで作っちゃってさ。
一か月前だったかな。
雅に楯突いた新人四人がクビになった時も遊ばせてもらったわね。
ま、捨てられるような奴等なんて楽しくないけど。
その点、愛なら期待できそうね。
今回は№に入ったみたいだし、顔は傷つけられないけど。
あの澄ました顔は雅以上に気に食わない。
泣き顔なら少しは可愛くなるかしら。
鞭の柄に舌を這わせる。
ぬらりと。
先端に向かって。
薄暗い部屋の中で。
先端を食むように口づけ、机にもたれかかった。
瑞希の件ははぐらかされてしまったわ。
長い睫毛の隙間から天井を見上げる。
あいつの雅好きはなんとかならないかしら。
思えば秋倉の元から拾って来た時から雅だけに甘かった。
あんまりに可愛いから手をだそうとしたら家に入らせてもらえなかったのよね。
シュッ。
バチンッ。
むかついたからあの頃の春哉の家をめちゃくちゃにしたっけ。
四千万くらい賠償請求されたけど、もう時効よね。
首筋を撫でる。
イヤリングが指に当たった。
忘れてた。
外さなきゃね。
抵抗されて耳ごと千切られたら堪らないし。
机に一対のイヤリングを転がす。
誰だっけ。
一番抵抗したあの男は。
もうずいぶん前の話だから、思い出せない。
遅いわね。
今回は酔ってるから、気が短いのよ。
春哉。