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第11章 第三部　　なぜ

彼から特に何も言われないまま

私の十年は終わりがきて

彼は新しい若いけどもっさりした女の子とつきあいだして
どうしてもあんな子のどこがいいのかわからない

なにかひきつけるのがあったんだよね
彼の中では



並行して隣の席の彼女とは続いているようで
これもまた、どこがいいのかわからない

それをいうなら彼が私と十年続いたのも
他の人が知ったら、きっと

あの人の趣味ってナゾだよね
誰でもいいんだね
絶対に声かけたら断らなそうだよね

なんて噂されてたよ

私の事は誰にも知られずに終わって本当によかった

近頃の彼はなんか憂鬱そうな顔

思う様に女の子に会えなくなったのか

私が職場であまりにも楽しそうに仕事してるから面白くないのかな
まぁ、それはないと思うけどね


私は、私で、彼にすがるのはやめて、新しいページが始まったから
私はいま恋愛中の若い頃に戻った様
浩からメールもらうのが楽しくて
会いたいと言えばあってくれるし
とっても気を使ってくれるし

惚気るくらいに

今までにないパターン


ただこのままのめり込んでは駄目、

そこはセーブしなきゃ

自滅と家庭崩壊は避けたい

私の十年は終わりました

彼に、私と十年も付き合ってくれた事に心からお礼を言いたいです

ありがとう　　さようなら



これで私のきいて欲しかった秘密の話は終わりです

浩とのラブラブ話は秘密にしておきます
機会があったらまた
その時はよろしくお願いします



この「十年」を読んでくださり、しおりをはさんでいただき、拍手まで貰えた事に感謝を込めて

本当にありがとうございました

　　　　　　　　　　　おしまい