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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第6章 傘ふたつ
「……なんで、わかったの?」

俺は素直に返事をした。

「んー、女のカンってヤツかなー?」

そう言って苺香さんはニヤリと笑った。

「ねぇ、お茶しに行かない?」

「俺と……?」

突然の申し出に俺は目をしばたいた。

「どうして?」

「いーじゃん。こんなとこでぼーっとしてるってことは、暇なんでしょ?」

図星だった。
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