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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第7章 重く、纏わりついて、絡みつく
その姿に勘違いしたのか、同じクラスの女子が話しかけてくる。
「柊、傘忘れたの?」
違う、おまえじゃない。
自分でも冷酷な目をしていると思った。
だが女子は気づいていないようだ。
その時、視界の隅に、見慣れた顔が映った気がした。
男子にしてはやや小柄な体、ふわふわの髪、くるくるとよく動く丸い目。
――若葉が、いた。
どくん。
たった数日顔を見ていないだけなのに、ずいぶん久しぶりな気がした。
そりゃそうだ。
今まで毎日べったり過ごしてきて、こんなに長く会わなかった日なんかない。
「柊、傘忘れたの?」
違う、おまえじゃない。
自分でも冷酷な目をしていると思った。
だが女子は気づいていないようだ。
その時、視界の隅に、見慣れた顔が映った気がした。
男子にしてはやや小柄な体、ふわふわの髪、くるくるとよく動く丸い目。
――若葉が、いた。
どくん。
たった数日顔を見ていないだけなのに、ずいぶん久しぶりな気がした。
そりゃそうだ。
今まで毎日べったり過ごしてきて、こんなに長く会わなかった日なんかない。