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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第8章 泡のようにはじけて
荒々しくキスされた。

「……っ!!」

目眩がした。

駅の近くのこんな場所で。
路地裏とはいえ、すぐそこには人がたくさんいるのに。

しゅーちゃんの肩を激しく叩くが、離してくれない。
歯と歯がぶつかって鈍い音がする。

ようやく唇が離れた時には、俺の息は完全にあがってしまっていた。

「……っはぁ! しゅーちゃん、ここ、外っ!!」

シャツのボタンが弾けとんだ。

「……え?」

俺の制服のシャツが開いていた。
しゅーちゃんが無理矢理引きちぎるようにして開けたらしい。
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