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叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第3章 妄想が現実を塗り潰していくまで
いつもどおりだ。
若葉との時間は何も変わることなく過ぎていく。

若葉の笑顔は鎧だった。
昨日の出来事に触れることすら許さないとでも言っているような、鉄壁の拒絶。

俺も最初はその演技に付き合っていた。

若葉の態度には感謝しなきゃいけない。
相手を泣かせて何食わぬ顔しているなんて、友達でいられなくなってもおかしくないのだから。

それなのに、若葉が普段通りに振る舞おうとすればするほど、俺の胸はじりじりと焼けていった。
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