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第3章 妄想が現実を塗り潰していくまで

どうせならもっと泣けばいい。
どう頑張ったって若葉は俺のものにはならない。
それなら、とことん俺を刻み付けるだけだ。

再び唇を重ねると、今度は舌を滑り込ませた。

「……っ！？」

逃がさない。
がっちりと顎をつかみ、閉じようとする歯列の中に潜っていく。
奥の方で怯えている舌をつつき、上あごをちろちろと刺激する。

「ぅんっ……！」

若葉が甘えた子犬のような声をもらした。
いい反応じゃん。
足の付け根が、ぎち、とたぎる。

しばらく暴れていると、観念したのか若葉がおずおずと舌を伸ばしてきた。
すかさず絡めとる。