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花に酔う
第1章 紅薔薇
……ごめんなさい、と私は呟く。
貴方が花に託した想い。
信じきれなくて、ごめんなさい――――。
貴方は、私を責めないから。
貴方から責められることは、もうないから。
なら、こうして。
この花に、私は責められ続けよう。
毎日、絶やさずに飾り続け。
そうやって、私は。
貴方の知らないところで。
私が勝手に抱くその、心のままに。
それは、この美しすぎる花を介して。
貴方を信じきれなかった私が私自身に与えることができる、唯一の罰なのだ――――。
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