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藤の舞
第9章 獲物
先生に堕ちてこのあとsexするから、このシーンが流れているのだ。

それなのに、恋人に浮気しないでと懇願するかのように叫んでしまった。


奥さんの瞳は揺れている。
だめだ…いかないで…


願いは虚しく、
奥さんの手が伸び、ぶら下がるように先生の首に巻き付き、
その胸に飛び込む。


そして愛おしい人を見る目付きで先生を見つめ、自ら唇を重ねていった。

ああ…
落胆した。


「うん…いい子だ。」
褒められて嬉しそうな奥さんを見て、僕は停止ボタンを押した。

先生宛に書き込みする。

『貴方が憎いと思うほど嫉妬しました。
どうか彼女に会わせてください。』



だからといって、日課をやめることはなかった。

今までの獲物と呼ばれる女性たちは、…といっても会員になってから数名獲物が変わっただけだが…
どことなく造り物のような、ヤラセなんじゃないか?と思わせる節があった。


元々好き者なんじゃないか、撮られてると知ってるだろうと感じることがあった。


でも彼女は違った。

まだ、騙されてることに気づいてないし、
性に疎かったのか、絞り切ったスポンジのように欲を取り込み染まっていく。


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