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藤の舞
第15章 誘惑

チュッ…チュッ…

リップ音が鳴り、どんどん激しくなっていく。男はベッドに肘をついて自分の体を支え、深く口づけてきた。

「溢しちゃった。」

男の唇がアタシの唇の端にズレ、そのまま雫の後を追って、首筋から鎖骨、胸元へと降りてくる。

キスは上手い。
やはり掘り出し物だと期待が高まっていた。

チュッ…チュッ…

胸元からブラジャーの端まで唇が降り、ストラップに指がかかりずらされる。

頬でカップをずらしながら雫の後を追いかけてきた。

少し背中を浮かせると、スルリと手が滑り込み、
ホックを片手で外された。

ゆっくりと下ろされるブラジャーを腕を上げて応じれば、スルッと器用に抜いて外した。

ブラジャーは端に追いやられ、露になった乳房に刺さる視線。

わざと恥ずかしがってみると、

「綺麗な胸だ。触れてみたい。」

男から沈黙を破ってきた。

コクリと黙って頷けば、外側から寄せるように触れられ、
盛り上がった胸元に唇が落ちる。

チュッ…チュッ…

優しくキスをする。
雫も無いのに…

男の目からは刺々しさが抜け、視線は中央にある実に集中していた。

「ああ…柔らかくて凄く素敵だ。魅力的じゃない訳ないだろう。」

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