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藤の舞
第17章 童歌
「もし、貴方が奥さんと離れるようなら、僕は独身ですので、奥さんと結婚しますよ。
ですから、そのつもりなら、早く連絡ください。」

「わかりました。」

「これからどうします?
奥さんを起こして一緒に帰られますか?」

「いえ、少し一人で考えたいので、先に失礼してもいいですか?

その…妻は…俺もそうですが、かなりショックを受けていると思うんです。

それを、今の状態を先生から妻に話していただけませんか?

情けない話ですが…」

「わかりました。
貴方と奥さんとの間に割り込んだ形になった僕の責任です。
きちんと対処します。」

「それと、妻の先程の誓約書、全てを処分していただけないですか?
もう、どこにも、出す必要のないものですよね。」

「わかりました。
それは、奥さんの前で処分するというのはいかがですか?
そして貴方の元に帰るように話すというのは…」

「そうですね、それでお願いします。」

「では…」

男が立ち上がり、先程の妻が寝ている部屋に誘導される。

妻の寝顔は、幸せそうに見えた。

物音をたてないようにして、裏口に案内され、シャワーを浴びて裏口から出た。
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