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藤の舞
第18章 人工受精
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俺は病院を先に出て彼女にメールする。

最初から会社に戻る気などなかった。

そして家には更々帰る気はない。

彼女は二つ返事で待ち合わせに応じ、いつものホテルで落ち合った。

今日が人工受精の日だと彼女も知っていたが、
何も言わずキスを交わし愛を交わした。

最初は正常位でゆっくりと繋がり、そのままベッドに寝転んだ。

チュッ…チュッ…

俺の体に半身を乗せて、気づくとキスをする彼女。

しつこくなく俺に寄り添う姿が愛らしい。
俺が自然と話し出すタイミングを、空気を作ってくれた。

「今日の人工受精、やはりあいつらしくまともじゃなかった。」

「うん。」

「あんなんで妊娠するだろうか。」

「ふうん、そんなに変わってたの?」

「ああ、妻は鰻を生で、生きたまま、4匹も喰った。」

「ぇえ?」

「下の口で…」

さすがに、彼女も無言だった。

「気持ち悪いと思ったけど、憎たらしい妻が嫌がりながらも、鰻に感じて、イッテしまうのを見て、興奮した。」

「それで、普通にsex出来たの?」

「いや、妻の入り口に触れたとたん萎えた。」

「そう、そうよね。」
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