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夢…を…見させてくれますか…
第13章 幸せな時間
今市は隣で眠る由真を見つめる
…絶対に離さない…
「隆っ…おはょ」
「由真…おはょ」
「なんか飲む?」
「水と栄養ドリンクしかなかったょ…」
「あ…だね(笑)」
「私、後で買い物してくるね。」
「だぁめ…出歩くのは禁止。俺が行くよ」
「閉じ込める気?」
「違うけど…誰に見られてるかわからないだろ?もし、誰かに見られたり写真でも撮られてでもしたら由真や由真の家族に迷惑かかるだろ?俺はいいけど、それが一番辛いんだ…わかって欲しい。」
「そう…だよね。隆…有名人なんだよね…」
今市は由真の頭を撫でる
「ごめんな…」
「平気だよ。考えてくれてるんだね、ありがとう」
「由真…」
「隆…」
ベッドで抱き合う
「今日は、遅くなるから早く寝るんだぞ。」
「わかった。」
少し一緒の時間を過ごし今市は仕事に向かった
由真は大学に電話をする
「もうしばらく休みます。」
…大学、どうしよう…
…病院にも行かなきゃ…
昨日頼んだ洗濯機が届いてすぐに洋服を洗い、乾燥機にかけ…病院にでかける
「お父さん!!」
「由真!!今日診察か?」
「うん、お父さんにも会いたくて」
「どうだ?元気にしてるか?」
「うん、隆…彼、凄く大事にしてくれてる」
「そうか。何かあったらすぐに連絡するんだよ由真」
「はい。」
診察が終わり自宅に戻り着替えと小物を持ちタクシーに乗る
マンション近くの花屋に寄り花を買った…カスミソウ。母親が大好きな花だった
マンションに入り部屋に入り花瓶に花を飾りリビングに飾る
その時、進藤から電話がかかってきた
「由真!!今彼と一緒なの?」
「楓、何も言わないでごめんなさい…うん、一緒にいるよ」
「そう、大学には?いつから?」
「もうしばらくは…」
「そう、早く戻っておいで、待ってるよ」
「楓、ありがとう」
「由真…今幸せなんだよね?」
「…うん」
「良かった。由真…僕、ずっと味方だからね、何かあったら僕に頼ってくれていいからね」
電話を切る由真
…楓、ありがと…
いつしか眠っていた