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夢…を…見させてくれますか…
第15章 肉体的精神的経済的
「骨髄液の投入は終わりました。これからは、様子を見ると共にいろいろな検査が始まります。これもかなりの苦痛になると思います。あと合併症も心配です。ご家族の協力が必要になります。あとお父様、別室に…よろしいですか?」
「はい」
担当医師が父親を呼んだ
別室に入る父親
「お父様、ここからは、経済的なお話になります。」
「はい」
「娘さんの治療費やこれからのいろいろなことを説明させてもらいます」
「やはり…かなり必要になりますか…」
「はい…まず個人の病室…が約25000円月々約100万円はかかると思って下さい。」
「そうですか…何とかします。娘のためですから」
「我々も一丸となりますので。治療費は、申請すれば戻ってきますので、ただ入院費と病室は戻りません。一緒に頑張りましょう」
「よろしくお願いします」
深く頭を下げる父親
部屋から出ると今市と弟がいた
「父さん…先生何て?」
「これからのことだよ」
「父さん?」
「由真…これからが戦いだ…な。」
「父さん…座ろ」
ソファーに座らせる
「父さん…先生…金の話しだったんだろ?」
「真…大丈夫だ。少しの蓄えはある。心配するな」
「俺も貯金あるよ。使ってかまわない!!」
「お前は心配するな」
「俺だって姉ちゃんが心配だし早く退院さしてやりてぇ、なんだってするよ」
「真……ありがとう」
「大丈夫だよ、つらいのは姉ちゃんなんだし」
「真…」
今市はマンションに戻り印鑑と通帳を取り出し、病院に戻る