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泡のように
第8章 7.
 翌日、出張に向かう先生と始発で別れて帰宅するとウチにお兄ちゃんがいた。

「テ、テレビが故障したから悪いけど、アメフトの試合、見せてもらってるよ」

 朝っぱらからエースコックのカップラーメン片手にオドオドしながらお兄ちゃんは私を見上げていた。
 そんなにビビらなくたってラーメンを奪ったりはしないのに。
 自室で着替えてからお兄ちゃんのいる乱雑に物が散らかった居間に行った。
 コタツを挟んでお兄ちゃんの向かい側に座る。
 お兄ちゃんは今度はポテチをかじりながら真剣にアメフトの試合を見ていた。

「ち、智恵子も食べる?」

 おずおずとポテチの袋を差し出すお兄ちゃんに笑顔でノーセンキューと答えた。油ものを食べるとすぐにニキビが出来るからだ。
 本当は録画してたドラマを見たいんだけどな。頭の中でため息をつきつつコート上でゴッタ返しになっている選手たちの激しい試合に目を向ける。

 NFLの試合を字幕なしで観れるのはお兄ちゃんは高校生までECCジュニアに通っていたからだ。ちなみに私も幼稚園の頃から通っていたがいつまで経ってもアルファベットの順番すら怪しいままなので小5の時に月謝の無駄だと言われお母さんに辞めさせられた。頭脳の出来はエービーシーにも影響するものらしい。

 オゥケェイ、ネイティブな発音でポテチの袋を引っ込めたお兄ちゃんの横顔はテレビに写る選手たちの横顔に似ている。

 お兄ちゃんの本当のお母さんはハーフだったと聞いたが、お兄ちゃんはその遺伝子を強く受け継いでいるらしい。
 髪は瞳と同じ鳶色の巻き毛。
 顔の彫りも深いし、肌も、体育教師で職業柄日焼けしているせいもあるけど、もともと薄褐色だ。
 体格だって、小さい頃からアメフトを続けていたとは言え、純日本人だったなら、ここまで大きくなっただろうか?例え現役時代は1日4食、1回の食事で米3合を釜ごと食べていたとしても。

 なんて、陰気極まりない表情を終始浮かべている男前のくせにまったく冴えない顔と、その顔つきには似合わない、あまりにも大きく固く鍛え上げられた筋肉質な身体を見つめながら、考えた。
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