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泡のように
第2章 1.
 爽やかな笑顔とは対照的すぎるセリフに思わず言葉を失う。

 満足も何も、私が先生の強すぎる性欲に合わせてあげてるのに、先生の中では“すげぇ淫乱な彼女を満足させてやってる健気な彼氏だぜ俺は”ってことになっているらしい。

 見当違いも甚だしいとんでもない馬鹿だなぁと思うが、


「・・・ア、アハハ、そうだよ。わたし、秋芳先生のおちんちんがなきゃ生きていけないもん」


 とか、ノッて答えちゃう私が一番とんでもない馬鹿だとは自覚している。
 まぁどのみち耐えられるということは私も先生と同じくらい“強い”んだろう。

 コイツゥ、みたいなノリで嬉しそうに私を抱き寄せる先生。
 太い腕と厚い胸板、真冬なのに日に焼けすぎた真っ黒い肌。
 身長は185センチ体重は100キロもあるらしい。
 顔はパッと見プロレスラーとでもいうのか、いかつい一重瞼に髭、そしてツンツンした短髪頭。
 オンでもオフでも365日ジャージ。
 しかもアンブロとかそういうガチの体育会系のやつ。


 どっからどう見てもアンタ体育のセンセーでしょって感じだけど正解は国語、現代文の先生。いや、教科選択ミスりすぎだろ、と言いたくなるが、

「なぁ、今日はいつもよりよがってたな。どの体位が一番よかった?どれが一番興奮した?詳しく教えてくれよ」

 などと夏休みの読書感想文レベルで細かくセックスの感想を求めてくるあたり、見た目はどうあれ中身はバリバリの文系青年に間違いないのであろう。
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