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第3章 3.復活愛はある
「そういえばお兄ちゃんの所、有香さんがおうちに戻って来て、また一緒に暮らすんだって」
何度か愛し合った後、ミネラルウォーターを飲みながら彼女は言った。
希望の兄、健史は小説家。
健史と浩一の大学の同級生でもある義姉有香が、男を作って出奔していたが、結局1か月強で元の鞘に収まった。
原因は、健史がイケメン小説家としてメディア露出が増えて、すれ違い、有香が自棄を起こし、高校の同窓会での甘い罠に堕ちてしまったこと。
息子の聖と娘の那奈は置いたまま出た。荷物は結構本格的に持って行ったらしい。
今までは高井家の実家で2世帯暮らしだったが、今度はすぐ近くに新しい家を建てる。
「フライト前に健からLINEきたよ。良かったよ」
義兄でもあり、親友でもある健史と浩一。
「有香さんもなんだかんだお兄ちゃんのこと好きなのよ。
出ていく前の予兆で、お兄ちゃんといると頭痛いって言ってたけど、良心の呵責っていうか、後ろめたさがあったのかねー」
「そうだな。それはあるよな。
でも、有香は意外と大胆な部分もあるよ。
だってあいつ当時健が付き合ってた子から奪って付き合いだしたんだぜ。
今回、俺は正直だめかと思ったけど、健の奴、頑張ったんだな」
「ここしばらく、お兄ちゃん、今まで見たことない顔してたよね」
「お前の前ではあいつは優しいお兄ちゃんだからさ、ヒーローなんだけど、一人の男としては、弱い部分もある。
 有香に甘えちゃってた部分もあるだろうし」
「でも逆に、お兄ちゃんは有香さんの過ちをすべてひっくるめて受け止めようとしてるんでしょ」
「そうだろうな。そこは健の器量の大きさなんだよな。
 結局有香が高校の同級生のさげちんぶりに堪えかねたらしい。不幸が続いたんだって」
「ああそれ聞いた。地味に有香さん怪我したりいろいろしてたってね」
「健の悪運の強さと、まめさが幸せだったわけじゃん。」
「兄ちゃんも有香さんが出た後、結構調子崩してたし私の前ではわりと冷静を装っていたけど、ひそかに泣いたりしてた?」
「健が?まあな。でも聖や那奈がいるんだから、そうも言ってられないって気を張ってた。弁当も健がほぼ毎日作ってたし。
 一度、差しで呑んでた時に泣いてたな。そのあとも一人で原稿書きながら泣いてるってline入ったぜ」
「そのうちネタにしちゃうんじゃないの。物書きの悲しい性分で」
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