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§ 龍王の巫女姫 §
第10章 春節の夜

炎嗣が餃子を差し出したのは、店と店の隙間で座り込んでいた……小さな男の子だった。

目の前で立ち止まった沓( クツ )──

顔を上げた少年は、突然の声に反応することもできず炎嗣を見詰めるだけ。


代わりに驚いたのは水鈴だ。


「誰…!? この子」

「お前、俺の代わりにこれを捨てておけ」

「……!!」


包みを差し出した炎嗣


少年は無言で見上げたまま


「──…」


受け取ろうとしない。







「…お前の父上は? 」



「──…、死んだ…病気で」



「…そうか、母上はどうした」



「家で待ってる、よ」



「なら…」



炎嗣は、普段通りの冷たい声で少年に話しかける。




「母上と食すがいい。…これはその為の食い物だ」



「……うん」




少年がやっと手を差し出すと

炎嗣は彼の腕に包みを落とした。





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