この作品は18歳未満閲覧禁止です
§ 龍王の巫女姫 §
第14章 湯に溶ける甘い蜜
「ずっと昔とは、峭椋村での出来事か…」
「はい!」
水鈴ははっきりと肯定した。
「…そうか」
「……?炎嗣様…」
その答えを聞いた炎嗣が、眉を曇らせて難しい顔をする。
目にした水鈴は小首を傾げた。
“ 嘘だと見抜かれてる…? ”
その可能性を危惧したけれど、そういうわけでもないようだ。
「…今は気分が良いから許してやるよ」
「……!」
そう言った彼は " 何もせず " 、ただ水鈴の横で湯に浸かったまま目を閉じた。