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いただきますっ!
第3章 第1ラウンド
俺を掴んだその手には
かなり強めの力が込められていた。
どぎまぎしながら振り返ると、
先程とは全然違う飢えた獣のような目で
こちらを見つめてきた。
「やっぱさっきの会話聞いてたんだよね?
じゃあ私が今どんな状態かわかってくれた?」
ドサッ
俺は無理やり壁に押さえつけられた。
こいつ…どうしたんだよっ…!
とりあえず頭は真っ白。
そんな悠をよそに杏は続ける。
「あたしさー、今すっごい欲求不満なの…もうね、どうにかなりそうなの…」
吐息混じりに耳元で囁かれ、
俺の鼓動はピークに達した。
「ってことでさ、食べていい?」
「…はぁっ?!」
やっと俺の口が動いた時には
もう遅かった。
彼女はどこか余裕のあるの笑みで
再び俺の耳元に近づき囁いた…
「いっただきまーす♪」