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高嶺の花は惨(むご)く手折られる
第4章 屈辱と恥辱の6月
「何って…学校でわたしが教えることなんて何一つありはしませんよ?勉強は塾や家庭教師が教えりゃ良いんです」
堂々と職務放棄を宣言する萩尾に呆れ果て、麗華は口をパクパクすることしか出来ない。
「こいつらに必要なのは『勉強して成績が上がったらこんなに良い事がある』という『目標』と、溜まったストレスを発散させる『場』です。つまり高嶺先生は馬の鼻先にぶら下げる『人参』の役なんですよ」
言っている内容も大概だが、大事な生徒を本人たちの前で『馬』呼ばわりする萩尾の神経が麗華には信じられなかった。
堂々と職務放棄を宣言する萩尾に呆れ果て、麗華は口をパクパクすることしか出来ない。
「こいつらに必要なのは『勉強して成績が上がったらこんなに良い事がある』という『目標』と、溜まったストレスを発散させる『場』です。つまり高嶺先生は馬の鼻先にぶら下げる『人参』の役なんですよ」
言っている内容も大概だが、大事な生徒を本人たちの前で『馬』呼ばわりする萩尾の神経が麗華には信じられなかった。