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第5章 生け贄の７月

そして昼休み、麗華は菅野にメールで屋上に呼び出される。
二人きりで会うのは久しぶりなのに、麗華は気が重かった。


「誤解なんだよ、麗華」

「何が誤解なの？貴方、あの子と…」

「やましいことは何もしてない、信じてくれよ」

「どうかしら？可愛い子だったし、私みたいなオバサンより若い女の子の方が」
ぱんッ


いきなり麗華の頬が鳴り、だんだん熱くなってくる。

「麗華、頼むから落ち着いて」
ぶたれたのだと気づいたのは、菅野に抱き締められてからだった。