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高嶺の花は惨(むご)く手折られる
第4章 屈辱と恥辱の6月
「──しかし高嶺先生も澄ました顔をして人を騙すのがお上手ですなぁ?」

菅野だけを先に帰し、萩尾は麗華に向かってイヤミったらしく呟く。

「騙すだなんて、人聞きの悪い…」

本当のことを言おうとしたのを遮ったのは萩尾ではないか、と文句を言いたいのは麗華の方だった。

(そりゃ、言わなくて正解だったけど)



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