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贄姫
第4章 肆


「椿…」


初めはゆっくりと抜き挿ししていた瓊乱が
苦しそうな声で耳元で囁く。
そのかすれた声は色っぽく
椿をより快楽の方へと引っ張った。


「ゆ、ゆっくり、して…」


「悪い、無理だ」


瓊乱は上体を起こすと椿の腰を掴んで
自らのものをさらに奥へと差し込むように動く。


「ぁっ……ぅ……」


痛みがじんじんとした痺れに変わってくる。
瓊乱のそれはお腹の中を暴れまわるかのように
椿の中を掻きむしった。


だんだんとその動きが激しさを増し
肌と肌がぶつかり合う音が
洞の中に響き渡る。


敷かれた瓊乱の打ち掛けを
ぎゅっと握りしめて
椿は目から大粒の涙を流していた。


「あっ…か、瓊乱…」


その口を塞がれる。
その優しさとは裏腹に打ちつけてくる熱いそれは
猛りをさらに増して
椿の奥の奥をこじ開けるかのように
まるで自分がその鍵だとでも言うように
責め立てた。


痛みと快楽に
椿の頭の中が真っ白になった。


瓊乱はその椿を視界から外さずに
美しい顔を快楽に歪めながら
苦しそうに椿を見つめた。


それを見てから
椿は意識を失った。
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