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Love Emotion
第4章 インシデント



特に目的もなくぶらぶらと歩き、足が疲れてくると、アパートの近くの公園に入って二人掛けの小さなベンチに腰掛けた。
「はあ…」
溜め息を吐くと幸せが逃げると言うが、出るものは仕方がない。
(いやだなぁ…。来週、仕事行きたくないなぁ…)
後ろ向きな考えが頭の中をぐるぐると回る。
せっかくの休みなのに、全然心が休まらない。
耳の中で響くような蝉の音が更に私の心を掻き回す。
ベンチに座って俯いたまま、時間だけが過ぎていく。
公園の時計は十三時を回っていた。


「――あ、いた」


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