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MY GIRL
第11章 それぞれの過去
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暫くすると涙も止まり、落ち着いて俺の胸に体を預けてた美咲が、ふと顔を上げた。

そして…

「ねぇ、大樹。あたしずっと気になってた事があるんだけど…聞いていいかな?」

「…ん、何?」

聞かれる内容は容易く予想出来る。

「大樹はどうして、うちに来たの?」

…やっぱりな。

俺の過去について…

いつか話さなければならないと思ってた。

けど、あんなの中々話せる内容じゃなくて…

女嫌いの理由しか話してなかった。

俺の女嫌いの理由は、美咲にしか話していない。

長年一緒にいた涼太にすら話していない事だ。

丁度いい機会じゃねぇか…

反応を示さない俺を焦って見上げる美咲。

「あ…やっぱり何でもない!変な事聞いてごめ…っ」

「いや…話すよ、俺の過去」

美咲も、辛い過去話してくれたんだ。







美咲SIDE


あたしを後ろから抱き締めてベッドに座り直した大樹は、首に顔を埋めてきた。

「…俺の顔、見んなよ。多分情けねぇ顔してるから」

その言葉に覗き込もうとすると、

「こら」

と言われて頭を撫でられる。

「まず、言ってなかったと思うけど…俺に、母親はもういねぇんだ」

「…へ?」

お母様がいない…?

「え!?待って、お母様ってあの…っ、…っ大樹を、」

「あいつは違う、ただの父親の遊び相手。俺の母親は、俺を生んですぐ亡くなった」

「っ…」

お母様が亡くなってたなんて、知らなかった…

「俺の母親、父親と愛し合って結婚して、俺を生んだんじゃないんだ。

顔が無駄によかった父親に気まぐれに選ばれて、孕まされて出来たのが…俺。

俺の母親、別の婚約者いたらしいんだけど、父親の会社の下で働いてて、そういう事求められて、立場的に拒否出来なくて体許したら、タイミング悪く危険日だったらしくて。

その後妊娠が発覚して、堕ろそうとする母親を監禁して無理矢理生ませたんだと。

母親、両家公認済みの婚約者に逃げられて、両親にも見放されて…でも、社内一美人で父親に気に入られたらしく、俺を生んでからも父親の性欲処理として毎日抱かれて…ある日、部屋で首吊って冷たくなってたそうだ。


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