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MY GIRL
第20章 波乱いっぱい入学式
何かに爆笑してる翔って人と、その様子を呆れて見てる蒼汰。

「何、翔ちゃん。こいつもそうなの?」

「…ん。見抜かれた」

「マジかー、仲良くなれっかなぁ…」

「…は?俺はお前と仲良くなるつもりないから」

「うわぁはっきり言うねぇ…」

何の話してるんだろう…

「美咲に手ぇ出したやつとなんか関わりたくないね」

「手ぇ出してないってばー、抱き締めて性感帯探った位だし」

「出してんじゃねぇかてめぇ!」

その2人を見てまた爆笑する翔って人。

首を傾げて3人を見つめてると、翔って人があたしに近付いてきた。

「蒼汰、面白いね」

突然そう言われ、

「…はぁ」

とマヌケな声を出してしまう。

何か言い合ってる2人を眺めながら

「美咲ちゃんは蒼汰の事どう思ってんの?」

と聞かれる。

「大切な男友達です。いつもあたしの事支えてくれて、ほんと助かってて…」

「なるほどねー、気付いてない訳だ。あ、俺は菊川翔平(きくかわしょうへい)です。よろしく〜」

「あ、吉岡美咲ですっ!翔ちゃんって呼ばれてたから翔って名前なんだと思ってた」

「あー、皆そう呼ぶからね。俺の事は何とでも呼んで?翔でも、翔ちゃんでも。…あ。翔平って呼んでほしいかも?」

なぜか蒼汰の方を見ながら言う翔平くん。

「翔平くん?」

「あ、ううん。くんいらないよ、翔平で」

「分かった。翔平?」

「…うっわぁ、いいねぇ…。俺は美咲ちゃんって呼んでいい?」

「全然いいよっ!」

男の子を呼び捨てするの、あまり慣れないからちょっと恥ずかしい。

「仲良しの記念に握手しよっか?」

「ん?うん」

何で握手?って思ったけど、手を握られたから握り返す。

するとあたしの手をもう片方の手で包んで口元に近付けた翔平。

「…あっ、翔てめぇ!何美咲に触ってんだよ離れろっ」

…と、唇に触れる直前で蒼汰が割り込んできて、翔平からあたしの手を離した。

「あーあ。仲良しの記念の握手してた所だったのに」

「何が記念だ、どう見ても手にキスしそうだったじゃねぇか!おい美咲、帰るぞ。連絡来てんじゃねぇの、大樹さんから」

「っあぁ!そうだ!」

すっかり忘れちゃってた!

スーツのポケットからスマホを取り出し、電源を付ける。

「何、もう帰んのー?」

「あぁ。こいつこの後彼氏とデートだから」


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