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MY GIRL
第20章 波乱いっぱい入学式
「え!美咲ちゃん彼氏いるんだ!?何だそっかー…」

「当たり前だろバカ。お前が首突っ込む隙間なんか1mmたりともねぇんだよ」

「…んー。君、思ってたのと全然違うねぇ」

「…あ?」

「見た目マジで相当なイケメンだし大人っぽいから、寛大な男だと思ってたけど。美咲ちゃんの事になると必死だね、子供みてぇ」

「あぁっ!?黙れ!」

「蒼汰、後でこいつに話しとくから」

「…あぁ。頼む」

「え?話しとくって何を?」

「まぁ色々」

「ふぅん。あ、ねぇ。自己紹介させてよ?君ら俺の事何も知らねぇっしょ?」

健くんの言葉に顔を上げると。

「はい改めまして。美咲ちゃんと蒼汰、初めましてー!中村(なかむら)健でーす。好きな食べ物は女。趣味は女遊び、特技は女をイかせ…」

「帰るぞ美咲」

「…っちょ、待ってー!」

あたしの手を引いて歩き出す蒼汰を止める健くん。

「悪ぃって冗談冗談!…いや冗談じゃないんだけどね。ちゃんとするから待って」

蒼汰のうんざりした表情を見て笑う健くん。

さっきは怖かったけど…何だか面白い人だな。

「…聞いたらさっさと帰るから」

「ははっ…はいはい」

笑った健くんがあたし達を交互に見て、少し真剣な表情になった。

「またまた改めまして。中村健です。5つ上に兄貴、2つ下に弟いる男所帯でーす。昨日彼女と別れて絶賛彼女募集中!同じクラス、これからよろしくね?ちなみにここに首席入学したんだけど、さっきの挨拶見てくれてた?」

「えぇっ!?」

「はぁっ!?」

蒼汰とあたしの声が重なる。

首席!?

さっきの挨拶…あ、あたし寝ちゃってたよ。

「健、こう見えて要領よくて色々出来るやつなんだよ」

翔平が横から付け足す。

「わ…凄い」

「美咲ちゃん…どう?どう!?少しは見直したっ!?」

「ん、見直したー!凄いね健くんっ」

「よっしゃあ嬉しー!和解の記念に俺と熱い抱擁と濃厚な混じり合い…」

「離れろボケ」

両手を広げて抱き着いて来ようとした健くんとあたしの間に蒼汰が立ちはだかる。

「美咲に触んなっつってんだろうが」

「冷たいな蒼汰…いいじゃん仲良くなった記念で!」

「美咲がお前を見直そうが見直さまいが…俺は認めた訳じゃねぇから。恋愛はだらしないって翔から聞いてるし…美咲に何かしたらぶっ殺すよ?」


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