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MY GIRL
第21章 新しい仲間達
翔の隣に立ち、健を見つめる。

何だこいつ…ただのヘラヘラした無類の女好きかと思ってたけど、あんな真剣な表情浮かべるんだな。

目黒まで後一駅、って所で、顔を上げて一点を見つめ出した健。

「…ほら、もう直ってる」

「…?」

直ってる…のか?あれは。

一点を見つめ続ける健を見ていると、今まで真顔だった綺麗な顔が、口元を緩く持ち上げ、微笑んだ。

…は?

突然微笑んだ健に意味が分からず眉をひそめると、きゃあ、と小さく喚声が上がった。

その方…健の視線の先を見ると、…美咲には到底及ばないが可愛い女3人組。

その女達が人を掻き分け健に近付いていく。

うわぁあんな女嫌いだ…満車なのに遠慮なく突き進んでる感じが。

色んな人に睨まれてますけど?

「あのっ、J大の中村くんですよね!?」

そして声でかい、少し離れてるここでも分かる位香水くさい。

「あれ、俺の事知ってんの?」

「知ってますよぉ、高校の時からかっこいいって有名でしたもん〜!こんな所で会えるなんて嬉しい!」

「スーツ姿かっこいい〜」

「…ふ、ありがと」

優しげに微笑んだ健を見て再び喚声を上げる女達。

「あたし達、今から新宿行くんですよぉ。よかったら一緒にどうですかぁ?」

「…へぇ、新宿行くんだ?」

「そうなんですよぉ、男の子達から食事会?に誘われててぇ…。中村くんも来てほしいなぁ…?」

「はは…俺用事あるから」

「えぇ、残念ーっ」

甲高い声で話してる女達と、相変わらず笑顔の健。

「…くだらん」

「まぁまぁ蒼汰。嫉妬しないの」

「あぁん?嫉妬じゃねぇよ!結局女かよ、あいつ」

「まあでもね、健の話し方と笑い方からして…、この後が面白いんだよ」

「…え?」

健に視線を戻す翔を見て、俺も視線を戻す。

にこにこ微笑んでる健。

目黒に近付くにつれ段々変化してきた表情に驚いた。

こいつ、本当はもしかして…

「…お前と同じ人種か」

「ぶっ…言い方!でも間違ってはないね」

キーッと音を立てて停まりかける電車。

「あのっ、連絡先交換しません!?」

その言葉で、作り笑いを浮かべて女達を見下ろしていた健の顔から表情が消えた。

「…俺、マナーも守れないような非常識な人間には興味ないんだよね。せいぜい遊ばれればいいよ、男達に。ビッチさん達?」


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