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男の娘のボクに彼女と彼氏ができるまで
第2章 百合音さんの好きなこと
「邪魔なんだけど」

他の生徒に急かされて、ボクは渋々教室の中に入った。

百合音さんはもう来ているだろうか。
きょろきょろするボクに、大きな声がかかる。

「桜李! こっち!」

百合音さんが手を振っている。

教室中の視線がこっちを向いて、ボクは真っ赤になった。
何となく中腰になりながら早足で教室を横切る。
チビで貧相なボクが、こんなに綺麗な人に呼ばれたりしてごめんなさい。
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