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先生、早く縛って
第26章 幼馴染

「あっ! カズくん! 本物のカズくんだぁっ」

凛は昔のままの呼び方で俺の名を口にするや否や、石塚をなぎ倒しながらソファーにダイブして……俺の懐に飛び込んで来た。

「こらっ、凛! なんちゅうことを……」

ひっくり返ったままの石塚が、兄貴分と言うよりは親父のような言い方で注意するが凛には気にする様子が全くない。

そして俺はただ面食らっていた……

「―――それでねっ、もう何人辞めさせたかな~だけどもともと、家庭教師なんて私は頼んでないんだって。パパが行かせたがっている短大はギリギリだけど、別にその辺の他の学校だったら行けそうな成績だし……だから、今日も新しい家庭教師が来たって聞いて籠城してたとこなの」

先ほどから凛は一人で話し続けている。

美しいは美しいが……キャンキャンと子犬のようにはしゃいでいるという印象だ。

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