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秘蜜に濡れて
第2章 夢見たいつか。
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「もう帰るの?」
「これから…里美さんたちとゴハンに行くんです」
驚きながらもあいりは答える。
「…里美って怜二の幼なじみだよね?」
あいりが頷くと着信にスマホが震えた。
表示されたのはまさにその里美だった。
「怜二がうちで飲もうって言ってるって言って」
「え?」
「一緒にいたい」
思わず落としそうになったスマホを握り直して、撥春を見つめる。
「電話、出たら?」
「あ…はい…もしもし、うん、今終わった、それでね…」
エレベーターのなかであいりの説明だけが響く。
「そうなの、ニコルに、っ!!」
きゅっと左手を握られ、あいりは言葉を見失った。
そっと視線を上げると素知らぬ顔で前を向く撥春がいた。
「あ、ごめん、うん、じゃあ時間はそっちでお願いします、はい、また後で」
通話を終えて了解を示すと、撥春は満面の笑みを浮かべた。
その無邪気な笑みにあいりの胸が締め付けられる。
エレベーターのドアが開くと、撥春は足早に非常階段へ向かった。
「これから…里美さんたちとゴハンに行くんです」
驚きながらもあいりは答える。
「…里美って怜二の幼なじみだよね?」
あいりが頷くと着信にスマホが震えた。
表示されたのはまさにその里美だった。
「怜二がうちで飲もうって言ってるって言って」
「え?」
「一緒にいたい」
思わず落としそうになったスマホを握り直して、撥春を見つめる。
「電話、出たら?」
「あ…はい…もしもし、うん、今終わった、それでね…」
エレベーターのなかであいりの説明だけが響く。
「そうなの、ニコルに、っ!!」
きゅっと左手を握られ、あいりは言葉を見失った。
そっと視線を上げると素知らぬ顔で前を向く撥春がいた。
「あ、ごめん、うん、じゃあ時間はそっちでお願いします、はい、また後で」
通話を終えて了解を示すと、撥春は満面の笑みを浮かべた。
その無邪気な笑みにあいりの胸が締め付けられる。
エレベーターのドアが開くと、撥春は足早に非常階段へ向かった。
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