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幽霊は勃起する
第2章 幽霊は勃起する
 条件からして、入居しない理由はなかった。
 クソと別れてオナニーしか性欲の解消法がなかった欲求不満のピークだった私の脳がイカレてしまってたのもある。
 幽霊がいようがいまいが、とにかくサッサと入居手続きを済ませて、気早にダンボールの中に詰め込んでしまったローター・ディルド等で自分を慰めなければ新人セールスマンのスーツを無理矢理脱がせてそのチンコにムシャブリつかなければならない事態に陥りそうなほど、激しく悶々としていたせいもある。


 とにかく、私は即座に「入居します!」と返答し、その日のうちに引越しを済ませたのだ。


 私がせっせせっせと引越しの片付けをするあいだ、ヤツはずっと体育座りという卑屈極まりない姿勢を貫き、私を恐ろしげに見つめ続けていた。
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