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愛無き、故に恋
第1章 プロローグ
彼女は今日も独りで窓際に佇んでいる。
格子が嵌められた窓の外を見ている。
慈しむ様な、憐れむ様な目で。
格子に絡められた深紅の薔薇は真白な部屋に彩りを添える。
部屋の中央には天蓋付きのダブルベッドが置かれ、隅に書棚がL字に置かれている。
「愛してる、私の大切な花たち」
オートロックのその部屋で彼女はそうつぶやいた。
ここが彼女の世界の全て。
毎夜訪れる男たちに愛してると囁き続ける。
それが彼女のすべき事。
白いワンピースの彼女はそっと微笑んで
独りには広いベッドに身を静かに沈めていった。
今日も花が来る。
彼女の囁く愛にすがる大小様々な花や蕾
満たされたい、故に焦がれ、求める。
ささやかな宴。
格子が嵌められた窓の外を見ている。
慈しむ様な、憐れむ様な目で。
格子に絡められた深紅の薔薇は真白な部屋に彩りを添える。
部屋の中央には天蓋付きのダブルベッドが置かれ、隅に書棚がL字に置かれている。
「愛してる、私の大切な花たち」
オートロックのその部屋で彼女はそうつぶやいた。
ここが彼女の世界の全て。
毎夜訪れる男たちに愛してると囁き続ける。
それが彼女のすべき事。
白いワンピースの彼女はそっと微笑んで
独りには広いベッドに身を静かに沈めていった。
今日も花が来る。
彼女の囁く愛にすがる大小様々な花や蕾
満たされたい、故に焦がれ、求める。
ささやかな宴。