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愛無き、故に恋
第4章 雪の降る海
「久しぶり。元気だった?」
愛しい、会いたさに震えるような雪姫。
彼女はシャイだから抱きついて来るようなことは滅多にない。
扉を開けてすぐに駆け寄りハグして来るのは海姫。
「お帰りなさい‼逢いたかった...寂しかったよぅ」
首筋にキスマークを付けられるのはいつものことだ。
そっと歩みより、奥のティーサロンへ案内する雪姫。
心なしか嬉しそうに見える。
「雪姫、誕生日おめでとう。みんなでケーキでもと思って」
前半は雪姫だけに囁いて、ケーキは海姫にも聞こえるように。