パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第14章 真昼の雨音

ふるふると首を振って否定してみせるけれど、志貴の掌は容赦無く太腿を撫で続ける。

同じ箇所から動かない手にもどかしさを感じて、腰が手を追い掛ける様に揺れてしまう。

「ヤラしいメイドだな」

「…んんっ…志…貴ぃ…お願、ぃ…」

「志貴じゃないだろ？」

俯き加減に志貴を見つめる瞳からは潤んだ雫が溢れそうだった。

羞恥に頬が染まるカオを志貴は口の端だけで嗤ってそのセリフを待っていた。

「ご、主人さま…や、らしい私に…お仕置きして、くだ、さいっ…」

返事より先に志貴が立ち上がり、六花を抱きしめた。

「ヤバいくらい腰にキた…」

後頭部を押さえつける様に荒々しく唇を塞がれ、歯列をなぞり、酸素を求めて開いた間から舌を割り入れた。

口蓋を舐められると、ゾワゾワとした快感が背中を這い上がってくる。

舌を絡め取られてちゅうっと吸い上げられると六花はぶるりと身体を震わせた。

何度も角度を変えながら果てしないキスの嵐に飲み込まれていく。

口の端から溢れる唾液の糸が幾筋も切れては落ちていく。

「…はっ…ぅう…ふ…」

下唇を食まれて離れていく志貴の背中のシャツを思わず掴んでしまう。