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ジェミニの檻
第2章 it's all your fault
''志貴くんに会ったよ!特進科なんて全然接点がないからびっくりしちゃった''

そうメールを送り、図書館へ向かった。

六花は一年からずっと図書委員を担っていた。

本が大好きで、元々インドア派だった六花がバレーボールを観に行くなんてえれなが誘わなかったらあり得ない事だ。

春休み明けで返却の本が溜まっていた。

当番以外の有志の委員で手分けして本棚に戻していく。

六花は率先して天体、科学の棚の本を手に取った。

星の写真集を毎月借りるくらい好きだった。

星を見ると山岳部に入ろうかとも思ったが、インドア派の六花にはそこまでする勇気はなかった。

梯子を登り、本を仕舞って行く。

が、仕事を忘れて気になった本を手にしては読み耽ってしまっていた。

ふと腕時計が目に入ると、五時半を回ろうとしていた。

「いけない…っ!」

梯子から見下ろした窓際に人影が一つ。

「志貴く…」


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