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ジェミニの檻
第5章 potion
乱れたベッドの上、由岐の腕枕で余韻に浸る。

「えれなから聞いたんだけど、バイトするんだって?」

「うん、連休明けから」

「どれくらい?」

「テスト前と委員の仕事がある時はしないけど、週2か3の予定」

「そっか、えれなが一緒なら心配ないな、バイト先遊びに行こうかな」

「うん、来て」

にっこり笑って小指を差し出した。

約束を交わすと机の上でスマホが震えた。

ベッドを抜け出しそれを手にする背中を眺める。

「もしもし、どうした?うん、分かった、何時くらい?…はいはい、じゃあな」

短い電話。

「志貴、今夜は帰らないって、お風呂入る?」

こくんと頷くとスウェットを拾って履くと一階へと下りていった。

帰らないって…友達といるの?

彼女の家に泊まる、の?

六花は首を振って、ベッドに顔を埋めた。
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