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花の踊り子
第2章 開演
「お大事にどうぞ」

最後の患者を送り出し、今日の業務もあとはカルテを軽く整理してお金を計算して掃除するだけだ。
週の半ばだからか、今日は比較的空いていた。
花は、都内で病院の受付として働いていた。
たまに診察の準備を手伝ったりもしていて、とてもやりがいを感じている。

「藤咲さん、急いでるみたいだけど、何か予定でもあるの?」

院長が声をかけてくる。

「はい。ちょっとこのあと友達と会う約束があって」

「そう。夜遊びもほどほどにな。じゃ、あとはよろしく。」

そう言い残し、さっさと帰宅してしまう。
花の勤める病院の院長は高齢だが、人当たりがいいからか、患者に結構人気がある。花も、ざっくばらんに話せるので、仕事もしやすいのだ。
今日の業務も終わり、戸締りをして他の社員とも別れる。

「お疲れ様でした。」

花は急いで電車に飛び乗った。

『今、電車に乗ったよ!何口に行けばいい?』

花はさっそくユキにメールする。

『おつかれ! 西口ね!』

ワクワクしながら電車に揺られる。
この時間、帰宅ラッシュで電車の中は混み合っている。
5月だが、電車の中は蒸し蒸しして、みんな一様に疲れた顔をしている。
新宿駅に着き、人並みに飲まれてなんとか西口へ向かう。
ふだん待ち合わせしている場所へ行くと、すでにユキが待っていた。
「お待たせ!」

「わたしもさっき来たところ!さっそくだけど見学行こうか!ご飯はその後でも大丈夫?」

「全然大丈夫だよ!どこらへんにあるの?」

2人でケータイの地図を覗き込む。
駅から少し離れたところ、オフィスビルと、カフェやBARなどがひしめき合い、本当にここら辺にダンススクールがあるのかと不安になってくる。

「うーん、ここら辺なはずなんだけど…」

「看板出てるかなぁ〜。」

2人は頭上を見上げるが、沢山の店の看板だらけだ。

「看板がたくさんあって探すのも大変だね。とりあえず歩き回ってみるか!」

2人はキョロキョロとしながら街を歩き回る。
しばらくすると、

「あれ?ここじゃない⁉︎」

店と店に挟まれた、地下に続く細い階段が見える。
外から中の様子は見えない。

「ここがダンススクール⁉︎ あ、でも確かに看板が出てるね」

「とりあえず入ってみようか」

2人はあやしげな階段を恐る恐る降りていった。
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