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第4章 天使か悪魔か

ふと洩らした呟きに天志は顔を上げ、
「俺からは絶対に止めないからね。本当に嫌なら俺のこと殴るなり蹴るなりして逃げなよ、明日奈ちゃん」
ギラついた瞳であたしをねめつけた。

たぶん天志は気づいてるんだと思う、あたしが本気で抵抗しない理由に。
態度が豹変したからといって本質まで変わるわけがなく、天志は嫌がる女の子をレイプするような子じゃない。

そもそも最初にあたしが断っていたら、強要はしなかっただろう。