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第9章 ココロの穴

ショックで立ち竦んでいると、
「テンちゃんなら、いませんよ」
追い討ちをかけるように一番会いたくない子に見つかってしまった。

「べ、別に天志に会いに来たわけじゃ…」

動揺を悟られまいとして逆に声が上擦ってしまい、
「もうテンちゃんに近づくなって言いましたよね？」
彼女は敵意剥き出しで迫ってくる。

「センパイは生徒会長と仲良くしてたらいいじゃないですか。見ましたよ、この間お店で手を握って見つめあってるとこ」