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水蜜桃の刻
第4章 記憶


先生の手が、私の背中に回された。
ブラのホックが外され、手慣れた様子で私の身体から奪う。


「……んっ」


両手が胸のふたつのふくらみに添えられる。
同時に、塞がれた唇。
その、柔らかさ。

ふくらみを持ち上げるように優しく揉みながら、何度も私のそれを啄み、時には優しく押し当ててくる。


ああ……。
これが、先生のキス────。


うっとりと、それに応えた。


やがて、その舌先が私の唇の隙間を舐めるように辿り出す。

唇を開き、迎え入れた。

ゆっくりと、唇を……唇の内側を舐めるようにして侵入してくるその動きがなんだかとてもいやらしい。


甘い、味がする。


「……っ……ふぁ……」


上顎を這う、その舌。
そくぞくする身体。
先生の腕を掴む手に無意識に力が入る。

私の舌を捕らえると、ぴちゃぴちゃと音をたてながら絡めてくる。
私も、それに懸命に応えた。
このまま唇が溶けるんじゃないかと思ってしまうほどの気持ちよさ。


「ん……っ、ぅう……」


左右から真ん中に寄せるように動かされた胸が、大きく円を描くように揺すられる。


「……は……」


リップ音を立てて離れた唇。
先生の整った顔が目の前にある。
ちゅ、とまたキスをされた。


「……せん、せ……」


その合間に、口にする。


「キス……上手……」


とろけた頭で、ただそれだけを。


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