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呪いのしるしを、君の体に。
第6章 6

「ちょ…先生!」


『忘れていた、この人けだものだった!』


高槻はさらにことりの頭を引っ張ると
強引にキスをする。


「やだっ! もう付いてないです!」


手でぬぐおうとすると、手をつかまれてしまい
もう一度熱いキスをされた。


『こんな…ダメだ、頭が…』


大人のキスに耐えきれず
ことりはされるがままになってしまった。


「もう、暴言はおしまい?」
「ちがっ」


何か言おうとするたびに塞がれ
ことりは頭の芯がどんどんとぼうっとなっていく。


「そんな内容の小説は書かないけど、君を見ていると、どうもからかいたくなっちゃって」
「やめて、くださ…」


そのまま高槻は唇を開放したかと思うと、次は首に口づけをした。


「呪い、またつけておくね」


チクリと刺さるような痛みの後に、甘美な快楽がことりを襲う。
首はことりの弱点だった。


「良い物語を書くには、想像力と、そして、刺激が必要なんだよ」
「そんなの、口実です」
「口実でも何でもいい。今はことり君、君は僕のものだ」


何度口内を犯されたかわからない。
気が付いた時には、ことりは自分でも驚くほどに体から力が抜けていた。


「アイス溶けちゃうよ。さ、帰ろう」


そのことりに満足したのか
高槻はまた車を走り出す。
あの別荘へ。ことりの、鳥籠へと。
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