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よくある恋愛モノ
第8章 伝わらない気持ち
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「……はぁ、とりあえず迎え呼ぶから」
星来は携帯を取り出し、電話を掛け始めた
「……うん、そう。いいから。……分かった」
星来は二言三言言って電話を切る
「15分くらいで着くけど、会場の反対側にしかつけられないって」
「……」
無視を決め込む凪
「まぁ、その間くらいは退屈させないでよね」
「は?」
その意思はすぐに崩れ、凪は星来に怒りをぶつける
「てめぇ何様のつもりだよ!」
「別に奢れとか言ってんじゃないわよ」
「そういう意味じゃ……」
凪は更に続けようとしたが、祭り会場で突然始まった痴話喧嘩を周りが見ていることに気が付き、口をつぐんだ
「……さっさと来いっ」
凪が歩きだすと、
「ちょっと待って」
星来が呼び止める
「なんだ」
「あれやるからちょっと待ってて」
と言って星来が指差した先には射撃ゲーム
「ふざけんな……」
凪の都合など意に介さないように、星来はさっさと屋台に向かっていく
「それ、やらせて」
「はい、1回200円で5発だよー」
星来は銃を受け取ると、いきなり“当たり”の的目がけて撃った
パンッ
パンパンパンパンッ
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